当院では内科、特に消化器内科に力を入れています
大学病院や地域総合病院で長年専門として従事し、後輩の指導に当たってきた分野でもあります。
胃・大腸・肝臓といった腹部の検査・診断・治療については高い専門性を有し、周囲総合病院との連携も行いしっかりとした診療を提供できると自負しています。
診断の正確さはもちろんですが、病状と向き合い患者さんによりそう診療を目標としています。
当院でできる代表的な検査は以下の通りです。
内視鏡検査
当院では胃・大腸の内視鏡検査、大腸の日帰りのポリープ切除を行っています。
胃バリウム検査
X線で白く映るバリウム(造影剤)を飲んでいただきます。
食道から胃・十二指腸までをテレビモニターで観察するとともにX線撮影を行い、病気がないかを診断します。
当院では40年前の開業以来、積極的に胃の健診・精密検査としてこのバリウム検査に力を入れ、胃がんや胃十二指腸潰瘍の早期発見に努めてきました。検査機器もデジタル方式に一新し、より精度が向上しております。
検査費用
1割負担 | 3割負担 | |
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検査のみ | 約1,500円 | 約4,000円 |
※診察代・指導料・薬剤費は必要に応じて別途必要です。
ヘリコバクター・ピロリ(ピロリ菌)検査・治療
ヘリコバクター・ピロリ(ピロリ菌)は胃粘膜に生息する細菌で、慢性胃炎のみならず、胃・十二指腸潰瘍、胃がんなどを引き起こすとされています。日本人の約50%以上がピロリ菌に感染しているとの調査結果もあり、中でも「50代以降では保持者が70%以上」とも言われています。ピロリ菌を保有していても必ず病気になるわけではありませんが、慢性胃炎のため胃痛・胃もたれ・不快感などの症状が続く人や、胃潰瘍や十二指腸潰瘍と診断された方は、治療や再発を予防するために「ピロリ菌の除菌が望ましい」とされています。
最近では、がんの発生を予防する観点から、内視鏡で慢性胃炎を形成している場合も除菌療法が認められています。
(除菌により胃がん発生が3分の1~6分の1に減るとの報告が見られます。若い時ほど効果があります)
検査費用(自費)
感染診断 | 約5,500円 |
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一次除菌治療 | 約5,500円 |
効果判定 | 約5,500円 |
※一次除菌で上手く行かなかった場合には、さらに二次除菌および再度の効果判定が必要です。
※診察代・指導料・薬剤費は必要に応じて別途必要です。
ピロリ菌の除菌法について
ピロリ菌の除菌は健康保険で2次除菌まで認められています。
最初の1次除菌は胃酸の分泌を抑える薬と、2種類の抗生物質(アモキシシリン・クラリスロマイシン)を7日間服用する事で90%の方が成功します。1次除菌に失敗した場合に実施されるのが2次除菌で、耐性菌ができやすいクラリスロマイシンをメトロニダゾールに変更し、同じように服用します。2次除菌の成功率も90%近くあり、1次・2次除菌を合わせるとピロリ菌は97~98%除菌できると考えられています。
胃がんリスク検診(ABC検診)
採血で行うことが出来る胃がんのリスクを判定する検診です。(※自費検査となります)
ピロリ菌感染の有無(血清ピロリ菌IgG抗体)と胃粘膜萎縮の程度(血清ペプシノゲン値)を測定し、被験者が胃がんになりやすい状態かどうかを判定します。
「胃カメラは怖い」「バリウムも飲むのは苦手」という方におすすめしています。
ABC検診を受けてがんの精密検査を受ける必要があるかどうかを、判断してみてはいかがでしょうか?
検査費用(自費)
検査のみ | 約5,000円 |
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※診察代・指導料・薬剤費は必要に応じて別途必要です。
評価対象外の方
・過去にピロリ菌の治療をした
・胃の手術を行った
・胃酸分泌抑制薬(特にプロトンポンプ阻害薬)を服用中、または2ヶ月以内に服用していた
・腎不全(目安:血清クレアチニン値が3mg/dL以上)
以上の方は正しく評価できないため対象外となります。
ABC検診は胃がんのリスクを評価する新しい検診です
国が推奨しているバリウムによる「胃がん検診」は死亡率を低下させることが証明されています。
一宮市医師会で行っているかかりつけ医による個別検診では、受診率や経過観察がしっかりなされることからより優れているとされます。しかし、バリウムを飲むと便秘になる・味が苦手・放射線が心配・台の上で動くと辛いなど、苦手とする方も少なくありません。
このABC検診は簡便にでき、施設間のバリウム検査の精度によるばらつきはありません。さらに胃がんリスクの高いCタイプおよびDタイプに絞って精密検査を行えば、胃がんの発見率も従来行われていたX線による方法となんら遜色がないため、これから各病院で導入が進むものと考えられます。
エコー検査(腹部超音波検査)
超音波は人間の耳には聞こえない高い周波数の音波で体内に超音波をあて、そこから返ってくる反射波を受信しコンピュータ処理で画像化して診断する検査です。
体の表面に超音波の出る探触子(プローブ)を当て、ゼリーをつけて密着させるだけなので、痛みはありません。レントゲン撮影やCTのように放射線に被曝することもない安全な検査です。
超音波検査で異常があった場合は、造影剤を用いたCT・MRI検査などの専門的な検査が必要になります。近隣総合病院での検査を当クリニックから予約することも可能です。
検査費用
1割負担 | 3割負担 | |
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腹部 | 約500円 | 約1,500円 |
※診察代・指導料・薬剤費は必要に応じて別途必要です。
エコー検査で分かる病気
- 慢性肝炎 / 肝硬変
- 肝腫瘍
- のう胞
- 胆石
- 胆嚢炎
- 胆管拡張
- 腎臓結石
- 膵腫瘍
- 脾腫
- 腹水
- 腹部大動脈瘤